下顎の一番最後に萌出している第2大臼歯(親知らずの一つ前)は、
歯の根の形が変わっている事が日本人にはたまにある。
「樋状根」
日本家屋の屋根の端にある樋に形が似ている為この様に呼ばれる。
抜いた歯を見れば解るが、2本の根が癒合しU字型になっている。
根管治療になれば難しく、根管拡大、形成はストリッピングを起こさない様に
より慎重に行う必要がある。
根管自体がU字型であり、立体的にイメージする事が重要となる。
この時CTは3次元的に根管を見れるので、正確な診断が可能となる。

従来のレントゲン写真と同じ角度から

CTならではの水平方向からの断層写真
かなり根はU字状にえぐれる様な形になっている。
根の中央部は歯が薄く削りすぎると必ず穴があく、慎重なファイリングが
求められる。
立体的に仕上げた根管には、やはり立体的に根管充填が必要になり、
RET深田法は最適と考えられる。
沢田歯科医院 院長
沢田 明義